カー

1)

2)
ジョン・ディクソン・カー(カーター・カー)
1906年11月30日アメリカ生まれ。

3)
ディクスン・カー 3780件
ディクソン・カー 2590件
ディスクン・カー  159件
ディソクン・カー    0件


ガードナー、アール・スタンリー

Gardner, Erl Stanley
1889〜1970
代表作:ペリー・メイスンシリーズ
    バーサ&クールシリーズ(A.A.フェア名義)

大ヒット作「ペリー・メイスンシリーズ」で法廷物の面白さを
世に知らしめた元弁護士作家。メイスンが無実の被告を無罪に
持ち込むために作中で使う違法すれすれの巧みな法律テクニック
のうちいくつかは、作者が弁護士時代に実際に行った物だという。
しばしば公判中に劇的な真相究明をやってのけるため検察側から
「裁判をサーカスの見せ物にする男」として忌み嫌われている。
他に、秘書のデラ・ストリートと私立探偵のポール・ドレイクが
レギュラーメンバー。

作者は現実の法律問題にも常に興味を示し、バーサ&クール物の
第1作「屠所の羊」で "殺人犯が自供しても罪に問われない
方法がある" という当時の法律の欠陥を指摘したり、有識者を
集めて「最後の法廷」という裁判・法律制度の欠陥を追及する
組織を作ったりしている。

代表作は「義眼殺人事件」


怪盗

泥棒のことであるが、怪人二十面相やルパンのように
一種の騎士道精神を持つかっこいい人を指す。
時に探偵役を買って出、経験を生かした味のある活躍をする。

<註>
江戸川乱歩によれば「怪盗ジゴマ」というのがいたそうだが、
私にはなんのことだかサパーリ。


崖崩れ
ミステリをよりミステリたらしめる自然災害。
しばしば、人為的に行われる。

過剰解釈

名探偵はしばしば、現実から遊離したペダンティックな推理を展開する。
時として、単なる偶然に象徴的な意味を読みとってしまう。
これを過剰解釈と呼ぶことがある。
小栗虫太郎やヴァンダインの名探偵がよくやるが、
アントニー・バークリーやエラリ・クイーン(特に後期作品)はこれに対して
「名探偵の推理、あぼーん」というシニカルな姿勢を示して批判した。

たとえばこのレスで100となるわけだが(たぶん)、
ねらっていたわけではありません。
単なる偶然です。


肩を竦める

肩をちぢめるしぐさをする。
恐れ入った、あきれた、不本意だ、などの気持ちを表す。

ほとんどのミステリにおいて、作中人物の誰かが必ずする動作。
現実と照らし合わせてみると、海外作品には当然出てくるべき動作。
しかし国内作品においても、作中人物は堂々とそれをやってのける。
その原因はこれまた不解明。


壁本
読了後、壁に投げつけた本のこと。
具体例は枚挙にいとまがない。
価格が高いほど、壁に飛ぶ速度が速くなる。
地雷の類語。
英)throw a book

凶器

殺人に使われた物。道具。ありとあらゆる物が凶器に使われる。
ミステリにおいて、凶器はしばしば消失する。
が、その理由はヘタレ(またはトンデモ)な場合が多い。

柘植久慶氏は著作「サバイバルバイブル」のなかで「武器にならない物は無い」
と多くのミステリ作家にエールを送っている。(その真意は不明)


京都大学推理小説研究会

1)
京都大学に存在する、推理小説の研究を第一目的としたサークル。
ここからデビューした推理作家には綾辻行人・麻耶雄嵩・清涼院流水などがいるが、
なぜか皆決まって「館もの」を書き、同サークルの機関紙「そうあのしろ(字が出ない)」
にちなんだモノ(流水のあじろそうじ。麻耶のそうあじょう)が作品に出てくる。
出版社が第二のうなぎを探そうと血眼を走らせているので、推理作家になる1番の近道ともいえる。

<補>
京都大学推理小説研究会の機関紙は『蒼鴉城』。
raq.sojin.net/~soajo/
を参照のこと。

2)
綾辻行人、法月綸太郎、麻耶雄嵩などを輩出した名門(?)
ミス研。しかし96年の清涼院流水、02年の西尾維新など、
いわゆる「新本格」からは外れた作家がデビューしている。

>しかし96年の清涼院流水、02年の西尾維新など
西尾は京大じゃなくて立命ですよ。
しかも立命のミス研にも入ってないらしい。
あと、我孫子武丸は京大出身。

小野不由美も京大ミス研じゃなかったっけ?京大生じゃないけどさ。


ギムレット

私たちは<ヴィクター>のバーの隅に坐って、ギムレットを飲んだ。
「ギムレットの作り方を知らないんだね」と、彼はいった。
「ライムかレモンのジュースをジンとまぜて、砂糖とビターを入れれば、
ギムレットができると思っている。
ほんとのギムレットはジンとローズのライム・ジュースを半分ずつ、
ほかには何も入れないんだ。マルティニなんかとてもかなわない」

マルティニとは?

マティーニか?
マティーニなら、ジンとベルモットで作るカクテル。
に多種多様なレシピがある。


京極夏彦
何故か同人界で圧倒的な人気を誇るミステリ作家。
有栖川有栖と並ぶ「日本で最も同人作品を創られているミステリ作家」である。その同人人気は
半端なライトノベルなど足元にも及ばない。
本人の作風は特に耽美めいているわけでも美青年が登場するわけでもなく、何が腐女子の心を
それほど掴んだのかは一切謎とされている。「京極作品の最大のミステリは、あの異常なまでの
同人人気」と言われる所以である。
なお、ご本人の名誉のために書き添えておくならば、純粋にミステリとして良質の作品を発表
し続けている作家でもある。(純粋な謎解きとしては、卑怯に思われる点もあるが)

キング

金田一耕助
作家・横溝正史が生み出した名探偵。
外見は小柄で色白(デビュー当時は、25・6歳)もじゃもじゃの頭に
形の崩れた帽子をかぶり、しわだらけの飛白の対の羽織と着物に縞の細い袴をはき、
ちびた下駄を鳴らす。右手にはステッキ。 
金田一というめずらしい名前は世界的なアイヌ語学者だった金田一京助博士の
名からヒントを得てつけたものである。耕助も博士と同じ東北地方出身で、1
9の時青雲の志を抱いて郷里から上京し、私立大学に入ったが、一年足らずで
日本の大学はつまらないといって中退し、ふらりとアメリカに渡る。
アルバイトに皿洗いをしながら、アメリカ各地を放浪しているうちに麻薬の味を
おぼえて常習者になったが、たまたま、サンフランシスコの在留邦人の間に
おこった殺人事件を見事に解決したのが縁で、その関係者(久保銀造)から
資金を出してもらい、日本に帰って探偵事務所をひらく。
話すとき、もじゃもじゃの頭髪をかきむしるのは初期の明智小五郎に似ており、
興奮すると、どもる癖がある。およそスマートな風体とはいえないが、それが
かえって、相手の警戒心をゆるめて、話を聞き出すのに役立っているようだ。
「足跡の捜索や、指紋の検出は警察の方にやってもらいます。私はそれから得た
結果を論理的に分類し、総合していって、最後に推断を下すのです。これが私の
探偵方法であります。」と自称する直感型の探偵。
デビューした「本陣殺人事件」以降、後援者が岡山の果樹園の主だった関係から、
もっぱら岡山地方の封建色の濃い農村でおきる奇怪な事件の捜査に活躍するのである。

クイーン
女王

軍用ウェブレイ銃

中折れ式リボルバー。第一次大戦時のイギリス軍の制式拳銃。

重量 1080g
全長 286mm
銃身長 152mm
口径 .455
装弾数 6


首なし死体
ミステリでは、よく首がない死体が出てくるが、首の切断理由として以下の可能性が挙げられる。
1)被害者の身元を隠すため
2)首を切断する事によって自分の死体に見せかけ死んだふり。状況は1)に似ている。
3)何かの暗示
4)それ以外の理由。『名探偵の掟』(東野圭吾)にワンパターンが。

クローズドサークル

1)
物理的に外部と途絶した空間が舞台のミステリ。
通信手段は存在しても良い。って感じ?

警察の介入がないから死亡推定時刻や指紋など
医学的、科学的捜査なしで推理できるというメリットがあるな。
医学的知識をもつ登場人物が居合わせる場合がほとんどだが。

外部からの出入りがないから、犯人は自分達の中に居る。
そして逃げ出す事も出来ない。
……という感じだよね。

参照:孤島


現代の私立探偵

国家試験無し。探偵を名乗るのは自由で、自称探偵は誰にでもなれる。
それだけにこの業界は信用と実績が大切。

主な仕事:
弁護士からの依頼で訴訟の為の証拠蒐集
企業からの依頼で社内情報の危機管理等カウンタースパイ
従来から有る一般的な調査依頼

最近では専門化する傾向にある。
盗聴器発見専門、ペット探し専門、電話番号調査専門、車のナンバー専門など。

七つ道具:
「手帳」時間や場所が判別できなくては報告書にならない
「カセットテープレコーダー」ウォークマンタイプで録音できるものであれば怪しまれない
「カメラ」コンパクトスチルカメラ、(デジタルカメラは証拠として不利)AFでない方がいい。
「単眼鏡or双眼鏡」ルーペ兼用の単眼鏡が片手に収まり使いやすい。
「ポケットライト」
「ポケットナイフ」
「PHS or 携帯電話」デジタル式の物、アナログ式の物は傍受されていることを覚悟で。


交換殺人

二人の人物が、それぞれお互いのターゲットを殺すことにより、
捜査の手から逃れようとする手口。
殺人が二つ(またはそれ以上)あった場合、この可能性も考慮する必要がある。

また映画ではあるが、あまりにも有名な失敗例が存在するので、
シベリア超特急)に記載しておく。


後期クイーン的問題

1)
作家エラリークイーン(別項)がぶつかった壁。
探偵小説(別項)空間内における”探偵の存在の根拠の希薄さ”に関する問題。
物語の最後に偉そうに自らの推理を披瀝することに、必然性はあるのか。また、
物語内で中立的立場、つまり、”事件の構成要素と足り得ない探偵”などは存在するのか。

クイーン自身がどこまでこの問題に自覚的だったかは定かでないが、現代の探偵小説
には必然的に関わってくるものである。
九八年刊行された笠井潔『探偵小説論I・U』も、『U』の第八章をその言及に費やし、
その発生を「探偵小説形式は避けることはできない」と定義付けして見せる。
「後期クイーン的問題」を最初に問題視したのは誰だったのか、判然としないけれど、
『探偵小説論』でも引用されるように、エラリィ・クイーンが『十日間の不思議』や『九尾の猫』
で直面した問題を、柄谷行人らのポストモダニズム的言説を用いて説明づけたのは、
法月綸太郎ではなかったろうか。法月自身もミステリ作家としておおいに悩んでいる(らしい)。

2)
才能の枯渇を正当化するための理論。


コージーミステリー
狭義には、家庭内を主な舞台に、夫婦・親子・隣人問題などを扱った推理小説

水が氷点以下で固体化したもの。それ自体が即凶器になりえる硬度、
気温の上昇により液化、さらに蒸発して消滅してしまうという特性、
飲食物に入れることにより人体に摂取される点、周辺の物の温度を
下げる効用などから、【】と同じくらい頻繁に登場してきた
古典的トリックアイテムの王様。           (A.M.)

孤島

事件の舞台設定のひとつ。
外部との往来が閉ざされた島で事件が起こり、外部犯という可能性を予め排除してある。
限られた登場人物数名の中で真相究明が行われるため緊張感を出しやすく
論理的展開も重視されるため、推理・探偵小説の醍醐味を味わえる設定のひとつである。
クローズド・サークルの一種。

例)「そして誰もいなくなった」A.クリスティ
  「十角館の殺人」綾辻行人 「孤島パズル」有栖川有栖
類義)吹雪の山荘


小道具
作者が雰囲気を感じてもらうためという名目で作中に出てくる大量のウンチク。
京極夏彦の妖怪や森博史の理系用語「箱の中の失楽」に出てくる心理学講座など。
しかし実際の目的は、小道具を大量に読ませて、読者が小道具を読むのに
疲れきったころに解決編を出す事で多少のプロットの破綻には
気付けないという罠。

誤誘導
作品の中に散りばめられた、案内標識に従って進むと、
落とし穴にはまる。
で、今度はすべて逆に進むと、またはまる。

コン・ゲーム

confidence gameの略。信用詐欺。
詐欺犯罪をユーモラスに描くミステリの一ジャンル。

国産コン・ゲーム小説の草分けとして有名な一作に小林信彦著「紳士同盟」がある。

[PR]動画