タイヤ痕

スキッドマークとも言う。
自動車が急ブレーキをかけた際に路面に残る黒い痕。
車両事故などの際に重要な資料となる。

「タイヤ痕からのスピード算定法」
タイヤ痕の長さをSとする。
路面係数をK。(標準的な乾いたアスファルトでは0.88)
 注意!天候や路面状況によって係数は変わる。
走行速度(km/h)=15.9*S*k
例として、スキッドマークが6メートル残されていた場合。
15.9*6*0.88=83.952q/h(時速約84q)となる。


駄作

1)
読んだ後 思わず壁に 投げつけた

2)
読んだあと、思わず、2ちゃんに書き込んでしまう。
ツマランかったと。


巽昌章

生年〜没年:1957.4.5〜
三重県上野市生まれ。京都大学推理小説研究会出身。小説に「夜の顔」など、評論に「暗合ということ」、「『二』の悲劇―法月綸太郎論」など。本業は弁護士だが法廷ミステリは苦手(自筆プロフィールより)

要するにSF界にいる評論家、巽孝之と間違えないことが一番のポイントである。


探偵
ミステリーの登場人物の役割のひとつ。
“神”から事件を解決する役割を与えられている。これがあくまでも“事件を解決する役割”であり“事件を解決する能力”でも“事件を防止する役割(能力)”でもないことが、探偵の宿命的な悲劇である。
例外はあるが。

探偵クラブ 誓言

1. 探偵は天啓や女性の直観、偶然などに頼ってはいけない。

2. ギャングや陰謀、殺人光線、幽霊、引き窓、中国人、催眠術、
   超能力、狂人などの利用には節度を。未知の毒物は不可。

3. キングズ・イングリッシュに敬意を。

4. 手がかりを隠すべからず。

1928年。


探偵小説
戦前の日本では「探偵小説」という言葉が使われていた。
この言葉は英語のdetectiv story (あるいはdetectiv function)の和訳であるのに英米と意味が大きく違っていた。
英米では個性的な名探偵が不可解な謎を解く小説をさすのに対して、日本の探偵小説という言葉は本来のなぞ解き小説以外に、怪奇・幻想小説、科学小説、犯罪小説など広範囲なジャンルを含む用語として使われてきた。
戦後、探偵小説という言葉は、「偵」の字が当用漢字でなくなったことをきっかけにあまり使われなくなり、 次第に現在の推理小説やミステリーに変わっていった。

単行本

雑誌・全集・叢書などに対して、単独に一冊として刊行される本。

大辞林第二版より


チャンドラー九つの命題

1. 初めの状況と結末は納得できる理由が必要。

2. 殺人と操作方法の技術的な誤りは許されない。

3. 登場人物、作品の枠組み、雰囲気は現実的たるべし。

4. 作品の筋は緻密につくられ、かつ物語としてのおもしろさが必要。

5. 作品の構造は単純に(最後の説明が誰にもわかるように)

6. 解決は必然的かつ実現可能なものに。

7. 謎解きか暴力的冒険談かどちらかに。

8. 犯人は罰を受けねばならない。

9. 読者に対してはフェアプレイを(データを隠してはならぬ)

ハードボイルド作家、レイモンド・チャンドラーの言。
1944、1949


ダイイングメッセージ

殺人や自殺、事故など、
なんらかの理由で死に至る直前の人間が残す徴。
犯人(ないし恨みのある人間)の名や特徴などを
血文字や記号、なんらかの物体(例 将棋の駒)で示唆することが多い。

注 食堂で死んだ人間のメッセージを見て
「これはダイニングメッセージだ!」というつまらぬギャグを
世界で最初に書いた恥ずかしい作家の名前きぼんぬ

 <1>
 森博嗣の作品で、犀川が「ダイニングメッセージ」云々のジョークを言って
 萌絵の怒りをかう場面があったなあ。
 <2>
 石崎幸二だったかな?


中国人

シナ人とも呼ばれるが、そちらは現在のデフォルト漢字変換では出てこないことが多い。
西洋では、中国人は神秘的な存在であり、魔法を使うと思われていた。
そのため、ノックスの十戒では、執事とともに、
合理的な解決を望むミステリーでは真犯人にしてはならないと規定された。

エラリィ・クイーンの傑作「チャイナオレンジの秘密」とはあまり関係ない。


詰将棋

室町時代に出来上がった通常の将棋から、江戸時代に江戸時代に入って独立した形で
ル−ルが完成したもの。

詰将棋で使用される駒は、通常は、普通の将棋で使用される駒40枚のうち、攻め方の
王を除いた39枚。駒の動かし方は、普通の将棋と同じ。但し、以下のような独特の
決まりがある。

1.初形で、盤面に配置された駒と攻方の持駒として示された駒以外は全て玉方の持駒
とみなす。
2.攻方が常に先手。
3.攻方の手は必ず王手であること。
4.攻方の手はあらゆる玉方の手を考慮した上で、最も早く詰めることの出来る手を
選ぶこと。
5.玉方は、必ず王手を避けること。王手を避ける手段がなくなった時点で詰みとみなし終了。
6.玉方の手は、攻方のあらゆる手段を考慮の上、詰みを避けられるか、詰む場合でも
最も手数の長くなるような手を指すこと。
7.6で、最も手数が長くなる手順が複数存在する場合、その中で攻め方に駒が余る手順と
余らない手順があれば、余らない手順を採用する。
8.玉方は、単に手数を伸ばすだけの無益な合駒(*注意1)はしないこと。
9.その他、二歩、打歩詰、行き所のない駒などは通常の将棋と同様に禁じ手。
以上のルールに基づいた上で、ある詰将棋の図面に対する詰め手順を探し出す作業を
「詰将棋を解く」という。

「解く」というそのパズル性から、マジック(奇術)同様、愛好者が本格ミステリと
重なる点が多々ある。
本格にも長編、短編それぞれ別の面白さがあるように、詰将棋にも長手数、短手数
それぞれの面白さがある。長編に伏線が張られるように、長手数の詰将棋にも伏線が
張られる。短編の切れ味と同様に、短手数の詰将棋には会心の一手がある。


倒叙

倒置叙述の略。
もともとは、ミステリーの基本形(既に起こった事件の真相を、名探偵が
捜査、解明していく)をひっくり返して、逆に事件が起こるまでの経過を
描いていくものを倒叙ミステリーと呼んでいた。(例:「伯母殺人事件」)
しかし現在では、上記の基本形を踏襲している作品などほとんどなくなった
こともあり、単に冒頭から犯人が誰なのか明らかにされている作品を指して
倒叙と呼ぶことが多い。(例:刑事コロンボ)

ミステリーの形式が多様化した今となっては、死語となりつつあるようだ。


動機

犯罪および意思表示・法律行為を行う際の内的・外的原因。
意識的なものと無意識的なものがある。
多くの場合、なんらかの功利的目的が挙げられるが、動機の無い、或いは理解できない・しにくい場合もある。

クレイトン・ロースンの短編、リチャード・フライシャーの映画に「動機なき殺人」という訳があてられたものがある。

近年、マスメディアは少年犯罪などに「動機なき」という枕詞を使いたがる傾向にある。
なお、立花隆は「キレる」子供と環境ホルモン(外因性内分泌攪乱化学物質)との関係を論じている。
因みに、現在の子供よりも寧ろ、除草剤のDDTが大量散布され食品添加物などの規制も殆どなかった'60〜'70年代に子供だった世代の方が、環境ホルモンに強く毒されている可能性が高いらしい。

「動機」についてはフロム、マズロー、フランクルといった社会心理学者が沢山論じているが知らないので書けない。


読者への挑戦

1、緻密なロジック物で作中の探偵が犯人に気付いた時点で挿入される
読者に対する挑戦文。
例「ここまでの文中に犯人を特定する為の手がかりは全て提示されている。
探偵○○は読者と同じ条件のもとにたった今犯人を知ったことを
お知らせすると共に、読者へ挑戦する。
××を殺した犯人は一体誰か?」

2、エラリィたんハアハアな作家が好んで使いたがる。
これが入ってると無条件に喜ぶ読者も多いが、
こんなものどうでも良くて読み飛ばしてしまう読者も同様に多い。


日本語では、毒といえば「毒」以外の言葉は見当たらない。
しかし、英語では毒を表す言葉がいくつか存在する。
まず、頭に思い浮かぶのは"POISON"だろう。これは、「飲む」という言葉が語源にあり、
有毒植物のエキスのように、飲用する毒をあらわす言葉だ。
同じ語源を持つ言葉に"POTION"(水薬、またはその一服の意味。ポーション)がある。
だからといって、毒のすべてが"POISON"ではない。同じように毒を表す言葉に"TOXIN"がある。
毒物の名前で「……トキシン」とつくものがあるのをご存知だろうか。
たとえば、フグの毒は「テトロドトキシン」というが、この「トキシン」が"TOXIN"である。
毒の学問である「毒性学」も「トキシコロジー」という。
この"POISON"と"TOXIN"の間には、明確な区別はないという。
しいて言うならば、"POISON"には人工の毒が"TOXIN"には自然の毒が多いという程度だ。
この二つとは別に、動物の毒腺から出される毒を"VENOM"という。蛇の毒などがこれに該当する。
欧米に古くからある毒薬の文化が、このように複数の言葉を生み出していったのだろうか。

アガサ・クリスティ「蒼ざめた馬」はオーストラリアで起きた金目的の連続殺人事件が
元になっていると言われているが、クリスティの小説以後も同様の手口での殺人事件が起こって居るという。
相手に気取られない毒殺がこれほど容易に出来てしまうのだということは、知っておいて損は無い。
勿論、自己防衛の一助としてだが。

(他、有名な「毒薬」関連の用語や推理小説作品があればご教授ください)

<補>
ポイズンは「毒」、トキシンは「毒素」と区別されることが多いと思います。トキシンは
化学的な表現と言っても良いかも知れません。
トキシンの場合は、ストリキニーネなどのように大量にとると死に至りますが、
量をコントロールすることで「薬」にもなります。ちなみに、ボツリヌス菌が生み出す
ボツリヌストキシンは青酸カリの数千分の一の致死量ですが、なんと美容の為の治療薬
としても使われていたりします(シワ取りだそうですが)。


毒薬
生物を死に至らしめる薬品。
ある時期まではストリキニーネと青酸カリしかないと思われていたが、
他にもあるらしい。
(この項、現在も調査中)
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